国内外の環境の変化がはげしい今日、企業単位、事業単位、プロジェクト単位、いろいろな活動で、うまくいかず低迷している状況の相談を多くいただくようになりました。

先日、マーケティング戦略のご依頼に対応いたしました。
ご依頼内容を検討してみると、売上アップのためのマーケティングと思っていたのが、戦略/戦術や想定課題/データ分析/課題検証など、事業計画から事業推進における過程が全く出来ておらず、組織運営も微妙な感じでした。

そこで、急遽、一日合宿として、『ビジネスとは？』から『組織運営の極意』『成果を出すための成功フロー』などを大人の仕事塾のプロ編、達人編から抜粋して実施しました。幸い、メンバーの方々は、ポジティブで意見や質問もしっかりと出していただけるなど反応も良く、非常に優秀で、助かりました。
これなら、きっと大きな成果へ変身していけると思いました。

少し、その内容をご紹介いたします。

そもそも、会社がうまくいかなくなるには、必ず原因があります。
ある日突然やってくるのではありません。
気づかなかったから、突然のように思うのです。

本業以外への大きな投資、取引先の廃業、など資金を回せなくなる場合は、緊急対応が必要ですが、これまで見てきた中で、事業計画が無くズルズルと後退している場合も非常に多いです。この場合は、業務執行をしっかりと修正し対応することで、切り抜けることができます。
本来なら、事業開始時に、戦略/戦術のための情報（データ）からスタートするべきですが、何もなくて（エイヤってトップダウンで来た目標金額だけがある）スタートした場合は、現状のデータから分析します。

分数の分母と分子は？
実際に取引のあったお客さんは、どういう方々でしょうか？
そのお客さんの中での購買率は？　なぜその率？
そのお客さんが属している分野でのシュア、横展開の可能性に対する成果は？
つまり、対象市場でのシェアと取引のあるお客さんに対するシェアを知り、その値に対して、今までの活動を当てはめて、目標との差異、妥当性、仮説と検証を行います。売上アップには、購買の確率を上げるか？、同じ確率なら対象を広げるか？の二つになります。
幸い、いろいろな業界との取引があったのと、見積と実績との差異というデータもあったので、いろいろな手を打てるストーリができました。

また、こういうときは、組織運営がうまくいってない場合が多いです。
結果と運営のどちらが先か、という質問も多いですが、これは、組織運営が先です。組織運営がきちんとできていなくても、結果に影響するには、ほかの要因も関係するからです。
まずは、上下も含めたメンバー間の信頼構築を行います。
これには、思ったことを言える雰囲気が必要です。
『なんでも言えよ！』では、絶対にその雰囲気は作れません。
人は、思ったことって、一発で出してくれません。
その言葉の奥にあるところを、本人の気づいていないところを、思考回路をつなげていくように誘導してあげる必要があります。
そのうえで、その意見は、すべて肯定することです。
思っていることは、ある視点（その方の考え方、感情）から見ると、そう見えたのだからです。
で、その奥を掘り起こして、本当の気持ちの意味を共有して、
みんなで、組織で求められている成果を認識し、同じゴールに向かう行動につなげる必要があります。

今回は、
『仕事とは、求められている成果を出すこと』
『成果を出すには、適切な目的/目標/手段が必要であること』
『人それぞれで、スキルも、役割も、個々に求められている成果も違う。けれどもそれらを全て合わせると、組織として全員で求められている成果は一つ』
『成長には、適切な失敗が必須。考えがあっての失敗は失敗とは言わない。次につながるから』
『仕事を楽しもう！　成果と貢献と成長の３つを自覚できるように進めよう』
などなど、、、実例を織り交ぜて、一人ひとりに合わせた説明をしました。

仕事が見えていない、仕事（行動）が、単なる作業で終わっている。
組織でやっている仕事の関係性が見えない。
などなどの課題からみえるように、組織運営と成果を出す仕事の進め方は、一体です。
目的/目標/戦略/戦術/課題/仮説/検証/対応などを
組織内で同じ認識となるまで話しをして、
そのうえで個々の役割を貢献度が見えるように設定することが重要です。

これらは、『行動につながる思考回路』を作ることで実現する。
ということで、一日で、全員の方から今までの研修ではわからなかった、理解できなかったことが、初めて分かった。まず、いま行動すべきことがはっきりした。っていううれしいコメントもいただきました。
まだまだこれからですが、きっと乗り越えてくれると信じています。

※新規事業やターンアラウンドなど、緊急融資対応ではなく、実業をしっかりやることで成果を出すのなら、弊社の実績あるメンバーにお任せください。